「あ! ミドリムシが届いたよ」
宅配便到着。
そう、楕円形でひょろっとしっぽみたいなのがついている、アレ。
これを機能性食品として(近頃は、スーパーフードなんて呼ぶのかな?)買い求めた。
最近、生物を詳しく習った娘は、早速資料集の400倍顕微鏡写真を見せて顔をしかめた。
「これ、飲むの?」
ミドリムシというのは和名で、学名をユーグレナという。
ものの本によれば、藻の仲間なので、ムシじゃない。
わかめや昆布を食べるのと一緒の感覚だそう(?)。
植物と生物の両方の性質を持っており、優れた多種の栄養素を含むけれども、
細胞膜を持たないので消化吸収に優れているのだそうだ。
商品解説は、ご興味があれば、ネット検索していただければ良いのだが、
実は栄養面だけでなく、
「創業者たちの起業ストーリーに感動して」購入した。
ユーグレナは、太陽の光と二酸化炭素、それから水があれば光合成をしながら
どんどん育つ。
この大量培養技術は、日本で開発された。
機能性食品としての開発の他に、この大量培養によって二酸化炭素の固定化や
水質浄化、バイオ燃料の生産にむけていまなお研究が続けられている。
ミドリムシが地球を救う!というキャッチフレーズらしい。デカイな〜!
もともとは、東京大学在学中にバングラデシュで貧困と向き合った今の代表取締役が、
同じ大学でユーグレナの研究者と出会い、
ユーグレナは、食料問題と環境問題を解決するポテンシャルを秘めている!と大いに魅了される。
その後、マーケティングに長けた仲間と出会い3人で会社を設立するまでは
決して簡単ではなかったようだが、ユーグレナへの思いがそれを支え続けたそうだ。
家内はかれこれ10年くらい前に、なにかのメディアで彼らの事を知った。
まだ、ユーグレナが世に出てすぐだったので、今ほど有名ではなかったが、
まさにインスピレーション、気にかかって良い記憶に残ったそうだ。
それから、こんなに経って再び、成長した彼らの企業を雑誌でみかけた。
そこで一歩進んで購入に至ったのは、もちろん家族の健康を思ってのことと、
私が同じく「研究職」についている、ということが理由だ。
ユーグレナ社の彼らは、髪の毛の直径より小さな小さなユーグレナに魅了され、
その無限の可能性にかけて、情熱をもって研究し続けた。
研究の先には、ユーグレナで地球が救える!と大きなロマンが常にあり続けた。
ここに研究者としての本来の姿があるように思えたのだ。
初心を忘れず、いつまでも「研究者」でいたいものだ。
そんなわけで、体の栄養と心の栄養を同時摂取。
肝心の味は、さっぱりとした抹茶のようでおいしい。
有機ELが環境に優しい照明界のユーグレナ的存在になれば、などと思う。